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お知らせ

2020.05.05幼稚園だより

5月巻頭言

 新緑の美しい季節になりました。園庭では、モッコウバラがきれいに咲いています。また、昨年幼稚園に植えたブルーベリーがたくさん花を咲かせ、この夏には子ども達と実を摘んで食べることができるのではと楽しみにしています。
 例年ならばこの時期は、入園時に泣いていた子ども達も少しずつ緊張が解けて、笑顔が見られるようになっている頃です。また、年中組や年長組の子ども達も、新しい学年が始まった緊張感が和らいできて、今までの友達に新しい友達が加わり、友達が広がって遊びを深めていく頃でしょう。本来幼稚園で経験するひとつひとつの事が出来ない環境であることは残念に思いますが、各家庭で子ども達に向き合い、工夫して過ごしているひとつひとつの経験が、再開した時の幼稚園生活の力となることでしょう。
 先日新入園児のお母様から、一度は幼稚園に行くという気持ちになっていたのに、お家で子どもと密接に過ごす時間が増えたことにより、幼稚園に行くことのハードルが高くなり嫌がっているとの心配する声を聞きました。経験したことがないこと、見えないことへの不安が、時間とともに膨れていったのでしょう。けれども、お母様の愛というエネルギーを充分に蓄えているお子さんは、幼稚園に来て安心だと思えるようになれば、やがて馴染んでいきます。今は密接にかかわり過ぎているのではと心配はせずに、幼稚園が再開する時まで充分に愛情というエネルギーを蓄えて欲しいと思います。
 私の住むマンションの入り口に、こいのぼりの塗り絵が置かれていました。自粛続きで気持ちが暗くなってしまうので、少しでも明るくなってもらおうと、マンションの理事の方が置いてくださいました。塗り絵には一言メッセージを書く欄があり、管理室に持っていくと掲示板に張って下さいます。「はやくとしょかんにいきたい」「コロナウイルスおさまれ~」子ども達の声が伝わるとともに、同じマンションに住む住人同士繋がっていると感じられるこの企画に、心が温かくなりました。いつまで続くか分からないコロナウイルスの感染の心配と始まらない幼稚園に、不安や孤立感を感じている方もおられることでしょう。今は会うことが出来ないけれども、私たちは、ひとりひとりの顔を思い浮かべながら、子ども達や保護者の方々の健康と平安を祈っています。一人ではありません。一緒に乗り超えていきましょう。

園長 桾沢明子