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お知らせ
2025.01.31幼稚園だより
2月巻頭言
一年で最も寒さの厳しい季節となりました。朝の気温の低い時間、子どもたちはお部屋で遊びます。この時期は、コマ回し、カルタ取り、福笑い、けん玉、羽根つき等のお正月遊びが繰り広げられ、各学年難易度が違うコマ回しを一生懸命練習して、どんどん上手になってきています。
先日、朝の挨拶のために門に立った年長組のお当番の子が、園庭の木の蕾が膨らんでいることを私に教えてくれました。「どうして蕾が膨らんできたことに気が付いたの?」と尋ねると、「友達が教えてくれたんだよ」とのこと。昨日、その友達と園庭の蕾探しをしたそうです。今年度、「土のがっこう」を経験してきた子どもたちは、土と親しむ経験を重ねたことにより、自然に目を向け関心を持つようになっているように思います。また「土のがっこう」で植えた春菊が育ち、レンジで温めて、全学年で食べましたが、どの学年も完食。今まで春菊を食べたことがない子も食し、美味しかったと報告に来てくれました。子どもにとって春菊は香りも強く、あまり好まないのでは?と思いましたが、自分たちで育て、その成長を見守ってきた野菜だから愛着がわき、それが食への興味につながったのでしょう。自発的に作った「山の畑」を毎日楽しそうに世話をしている年長組の子どもたちの様子も、他の学年の子どもたちの目に留まり、自分の拾ってきた種をその畑に植えて貰いたくお願いに行ったり、園庭の隅にあさがおの種を植えて真似をして看板を作ったり、園全体に植物への興味、関心が大きくなっていることを感じます。
「土のがっこう」を始めた最初の頃は「土って何だろう」と質問しても、言葉で表現することが難しかったり、正しい答えを言わないとならないという思いからか、「わからない」と答える子どもが多かったりしたのが、最近では、「こうではないか」「僕はこう思う」と自分の考えたことをとても上手に表現できるようになった子どもたちの様子に頼もしさを感じます。また、植物を育てることにより、命を大切にする心が育ち、それが幼稚園全体の温かな雰囲気を育んでいるようで、とても嬉しいです。
卒園後を心配するほど「山の畑」を大切にしている年長組の子どもたち。その姿は
年少、年中組の子どもたちの心に、どのような形で種を蒔き、どのように育っていくでしょうか。楽しみにしています。 園長 桾沢明子