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お知らせ

2021.07.02幼稚園だより

7月巻頭言

園庭の紫陽花は今年も大きな花をつけ、プランターには年長組の子どもたちがお世話をしている野菜が実をつけ、少しずつ大きく育ち、収穫ができるようになりました。また幼稚園で飼っているザリガニが脱皮したり、飼育瓶に入った蜂の巣からは蜂が次々と出てきたり、年中組が見つけたツマグロヒョウモンの幼虫がさなぎから蝶になったり、生き物の変化や生体の不思議を興味深く見ている子どもたちです。小さな生き物にも神様は私たちと同じように命を下さったことを覚え、生命の不思議さや尊さを感じ、命あるものとして労り、大切にする心が育って欲しいと願います。
 4月に入園、進級した子どもたちは幼稚園生活にも慣れ、それぞれが遊びたいものを見つけてのびのびと遊んでいます。反面、友達との関係が深まる中、喧嘩が増えてくる時期でもあります。初めは順番が守れなかったり、物の取り合いだったり、単純なもめごとも、年齢を重ねるとともに複雑になっていきます。けれども子どもたちの喧嘩は成長の過程の中で大切な体験で、その体験を繰り返しながら正しいコミュニケーションを学んでいきます。幼稚園では子どもたちのそれぞれの思いに寄り添い、双方の気持ちを代弁しながら解決の糸口を見つけていき、最終的にはどうすればよかったか子どもたちと一緒に考え、自身の力で解決できるよう導いていっています。幼児期の喧嘩は、コミュニケーションの未熟さからくるもので、相手が憎くて行われるものとは違います。そのために喧嘩をしてもすぐに一緒に遊びたがる様子も見られます。大人は「傷ついて欲しくない」という気持ちからトラブルを避けたいと思いがちですが、傷ついたり悲しんだりすることがあっても、解決する力を付けていくことが大切です。これから成長していく過程では、親の目が届かない子ども達の世界が繰り広げられていきます。大人の助けがない世界の中、自分で解決をしていかなければなりません。ご家庭では子どもの話すことで心配が膨らむこともあるでしょう。けれども過剰な心配は子どもにとって、心配を掛けないように嘘をつくようになったり、気を引こうとオーバーに話すようになったり、本当に助けて欲しい時に真実が見えにくくなることもあります。子どもたちの乗り越えていく力を信じ、話を受け止め、共感し、次からはどうしたらよいか前向きに考え、幼稚園に送り出して欲しいと願います。   園長 桾沢明子