６月巻頭言

日ごとに木々の緑が深くなり、初夏の光が輝いています。子どもたちが友達と声を掛け合いながら遊んでいる様子を見ると、新しい環境にも少しずつ慣れてきたように感じられます。
新型コロナウイルスは、まだまだ収束には至りませんが、世の中は少しずつ日常が戻ってきています。幼稚園でも３年ぶりに親子遠足に出掛けたり、全園児でお誕生児をお祝いできるようになったり、今年の松沢デーは親子で参加できるよう委員の方々が準備をして下さったりしています。そして、２年間できなかったお泊り保育に行くために動き出しています。心配なこともたくさんありますが、出掛けるまでの過程を大切にしながら子どもたちと準備していきたいと思います。
お泊り保育では、お子さんが話し出すまで保護者の方が前もって話題にしないようお願いしています。家庭から離れて、宿泊をすることは子どもにとっては大きなチャレンジです。そのチャレンジを乗り越えてこそ得られる自信が子どもたちの成長に繋って欲しいと思っています。幼稚園では、仲間と一緒に話を聞きながら作り上げていく過程を大切にし、一つひとつ積み上げながらお泊り保育までの時を過ごしていきます。親はどうしても子どもが困らないように準備してあげることが役割のように、前もってできる限りの情報を伝えたくなります。けれどもそれは子ども自身が自分で出会い、自分の目で見て、感じることを情報によって奪ってしまうことにもなりかねません。お泊り保育だけでなく幼稚園の行事等について、子どもたちの心が動き出し、話し出す時を見守っていただければと思います。
６月は父の日参観もあります。お父様に来ていただき、幼稚園での子どもたちの様子を見て頂きながら、共に楽しい時を過ごしたいと思います。

【今月の聖句】
「探しなさい。そうすれば見つかる。」マタイによる福音書７章７節
私たちには心の叫びをいつも聞いて下さる方がいます。答えて下さる方がいます。
苦しい時、辛い時、その時こそ求め、探し、門をたたけとイエス様はおっしゃっています。そして私たちの祈りに応えて下さいます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　園長　桾沢　明子