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お知らせ

2023.03.02幼稚園だより

3月巻頭言

暖かい日差しに春を感じる頃になりました。お部屋には子どもたちが作ったお雛様が飾られ、華やいでいます。今年度も残すところ、わずかとなりました。
子どもたちが自由に遊んでいる時間、職員室にいると職員たちが「先生ちょっと見に来て下さい」と私を呼びに来ます。急いで見に行くと、そこには子どもたちが興味のあることに集まり、学年を超えてそれぞれが持っているアイディアや得意なことを出し合い、魅力的な遊びを広げている様子があります。自分で考えることや自分の考えを伝えることを大切にしながら過ごしてきた幼稚園の毎日、こんなに自由な発想で、お互いに意見を出し合い、遊びを作り上げられるようになったのかと、とても嬉しく感じます。この時期はどの学年の子どもたちも、安心して自分を出すことができるようになり、遊びたいことを見つけ、生き生きと遊んでいる様子が窺え、穏やかな空気にほっこりする思いでいっぱいです。
子どもたちはこの1年間、思い通りにいかないことや葛藤を何度も経験してきました。そしてその経験を積み重ね、子ども同士で少しずつ連帯感や信頼関係を築きあげてきました。保育者の手を借りながら、自分の思いを伝えることや友達の思いを知ることを繰り返し、年少、年中、年長と徐々に大人の手を離れ、自分たちで解決できることも増えてきました。大人は子どもが傷つくことを恐れ、トラブルはない方がいいと考え、仲良くすることを望んでしまいますが、子どもたちは素直にお互いの主張を通してぶつかり合いながらも、相手を理解し、関係を何度でも作り直していきました。自分の力を信じ、友達に自分の思うことを伝えることができるようになった子どもたちを頼もしく思っています。
保護者の方々も悩むことが多々あったと思いますが、幼稚園を信頼していただき、どんな時にも子どもたちを励まし、送り出して下さったことに感謝いたします。仲間とともにたくさんのことを経験し、ひとりひとりが友だちと繋がる力を付けました。その力を信じ、春から始まる新学期へと踏み出して欲しいと願っています。
1年間温かな支援をありがとうございました。  
                            園長 桾沢明子